湖の" 蜃気楼 " モノナ・テラス
The Lake's Mirage, Monona Terrace
オーガニックハウスの原点を感じる旅。ウィスコンシンのランドマーク「モノナ・テラス」

出典:[MononaTerraceClose] by Emery, via Wikimedia Commons
巨匠フランク・ロイド・ライトが夢見た湖畔の結晶。「モノナ・テラス」を訪ねて
私たちが暮らす「オーガニックハウス」のルーツであり、近代建築の三大巨匠の一人、フランク・ロイド・ライト。 彼の生涯には、設計図を残しながらも、生前にはその完成を見ることができなかった「幻のプロジェクト」がいくつか存在します。
今回ご紹介するのは、そんなライトの夢が、半世紀以上の時を超えて現実となった場所。アメリカ・ウィスコンシン州マディソンの湖畔に佇む「モノナ・テラス(Monona Terrace)」です。
ご自宅のデザインにも通じるライトの精神が、公共建築という壮大なスケールでどのように表現されているのか。その魅力をご紹介します。

出典:[Looking out from Monona Terrace over Lake Monona (53969983616)] by Chris Rycroft, via Wikimedia Commons
59年の時を超えた「ドリーム・シビック・センター」
モノナ・テラスの歴史は、ライトが最初に設計案を提示した1938年に遡ります。彼は、美しいモノナ湖(Lake Monona)と州議事堂を結ぶこの場所に、市民が集う文化的な中心地(シビック・センター)を構想しました。
しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。幾度もの計画変更や論争を経て、実際にこの建物が完成したのは1997年。ライトの死後、実に38年が経過してからのことでした。 この建物は、ライトの弟子たちとマディソンの人々が、「ライトのビジョンを形にしたい」という強い想いで実現させた奇跡の建築なのです。
湖と溶け合う「有機的建築」の真骨頂
オーガニックハウスにお住まいの皆様なら、この建物を見た瞬間に、ある親近感を覚えるかもしれません。

出典:[Monona6] by Nomadseifer, via Wikimedia Commons
湖の波と呼応するように描かれた優美な曲線、水平線を強調した伸びやかなライン、そして建物そのものが大地の一部であるかのような佇まい。 ここには、「建築は自然の一部であるべき」というライトの有機的建築(Organic Architecture)の思想が、完璧な形で表現されています。
特に印象的なのは、湖に向かって大きく開かれたデザインです。 内部のカンファレンスホールやプロムナードからは、刻一刻と表情を変える湖面や空の光景をドラマチックに楽しむことができ、まるで自然の中に身を置いているかのような感覚に包まれます。
訪れるべきハイライト
ウィリアム・T・エブジェ・ルーフトップ・ガーデン 屋上庭園からは、マディソンの街並みとモノナ湖のパノラマが一望できます。自然と都市、そして建築が一体となった景観は圧巻です。

出典:[Monona Terrace (11654372735)] by edward stojakovic, via Wikimedia Commons
ライトらしい幾何学模様とディテール カーペットのデザイン、照明器具、窓の装飾に至るまで、ライト特有の幾何学的なモチーフが散りばめられています。ご自宅のインテリアとの共通点を探してみるのも楽しみの一つでしょう。
コミュニティとのつながり 現在はコンベンションセンターとしてだけでなく、結婚式やコンサート、ヨガなどの市民イベントにも広く使われています。「人々の生活を豊かにする器」としての建築のあり方を体感できます。
普遍の美に触れる、次の旅先へ
時を経ても色褪せることなく、むしろその価値を増していく「普遍の美」。 それは、私たちが提供するオーガニックハウスのテーマでもあり、このモノナ・テラスが体現しているものでもあります。

出典:[Madison 1-3-2011 019 (6793958672)] by Richard Hurd, via Wikimedia Commons
もし次の休暇にアメリカへの旅をご検討されるなら、ライトの故郷ウィスコンシン州へ足を運んでみてはいかがでしょうか。 偉大な建築家の夢が結実したこの場所で、ご自宅に流れる思想の深さを、改めて感じていただけるはずです。
【Info】 Monona Terrace Community and Convention Center Address: One John Nolen Drive, Madison, WI 53703 Official Website: https://www.mononaterrace.com/